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書籍紹介

『ヒルは木から落ちてこない ぼくらのヤマビル研究記 増補版』

著者:樋口 大良著 子どもヤマビル研究会   出版社:山と渓谷社

子どもたちが嫌われ者のヒルを大研究!

――君たち間違ってない? ヒルは木から落ちてくるよ。

「いいえ、落ちてきません。僕たちが調べた結果、落ちてくることはないと証明できたんです」

(本書カバーより引用)

 2011年4月、四日市市少年自然の家で、12人の小中学生がヤマビルの研究をスタート。子どもヤマビル研究会を発足。ヒルと言えば、あの吸血生物だ。子どもたちの指導役は、元小学校教師の著者、樋口大良さん。この本は、子どもたちの科学的好奇心と行動力の爆発の記録だ。同時に、彼らが大人の思い込みとヒルに関する定説を次々に覆していく記録でもある。

 おとな=知っている人、子ども=まだ知らない人と、つい考えてしまいがちだけど、この本はそんな私たちに強烈に釘を刺してくれる。「大人になりたい人のための本屋」として営業している当店は、すぐに取り扱いを決めた。

 各章の間に、ヤマビル研究会の子どもたちによるコーナーがある。その名も「ヒルヤスミ」。文庫のページの下にもヒルが這う。

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本屋フォッグは、この社会の「大人になりたい人」のための本屋。大人とは何かを考える本/大人の葛藤や生活の痕跡が書かれた本/大人が大人のために書いた本/人が大人になっていく物語/……などの「おとな本」を積極的に扱います。ここでいう大人とは、成人のことではありません。社会に対する責任を意識していたり、正解がないと知りながら旅を続けていたり。

  1. 『ポビーとディンガン』(原題:Pobby and Dingan)

  2. 『ヒルは木から落ちてこない ぼくらのヤマビル研究記 増補版』

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